会社の、そんなに重要でもないことで、昔から付き合いのある現場社員に連絡をした。
互いの都合で多少、連絡が行き来したものの、要件はほとんど内容がないものだったので、繋がり次第、すぐに終わった。
その際、最近の愚痴、のようなものを軽く話して終わったのだが、それから数日後、彼からSMSが入った。
読んでみては?とコメントを添えて添付された本は、
「こうして社員は、やる気を失っていく」
というタイトルだった。
まぁ、私が今、やる気なしなしなのを案じて、原因探しのために送ってくれたのだろう。自分の方が腐っているくせに、なかなか気配りをする人である。
ただ、この本は、部下を持つ上司が読むもの、という印象のタイトルだ。もちろん、この中に私の気付かぬ答えがあるかもしれない。
レビューのようなサイトに、この本の内容がざっと書いてあったが、そこに、私自身がやる気を失っている原因と目しているテーマがあった。
人事異動である。
ついでに、ネットで、人事異動とモチベーションについて調べてみたが、どこかのサイトではちょっとした診断をやっており、出た答えは「勤める会社を変えましょう」とか出てきて、笑った。
診断には、人事異動の理由とか雰囲気とか、そういうのから答えを導くものだったのだが、私の場合、理由などは直接詳しくは明かされておらず、それも投げやりな通達であったので、そこから私が推測した、私の人事異動の理由、で調べた結果である。
私個人は、いわゆる、見切りをつけられた、という印象で、自身の人事異動を受け止めている。
タイミングや、その時の情勢などを考えると、プラスの意味には受け止められない。
まぁ、そのことはブログでも時々にじみ出ているし、詳細については、書いても面白味のないことなので、いつかの機会に譲ろう。
さて。話を戻す。
勤める会社を変える、とはまた極端な話だ。
変革ではなく、転職だ。
終身雇用を歴史教科書でしか知らない世代は、そんなにびっくりする話でもないだろう。今の時代、気に入らないなら変える。待遇が悪ければ変える、が当たり前に語られている。
私が社会人となった頃にも、とっくにバブルは弾けて不況トンネルに突っ込んでいたし、だから私も終身雇用世代ではない。
ただ、社会に出る前に頭に叩き込まれた終身雇用という制度を拭い去ることが出来ておらず、また、可能性よりも安定を求める年齢になってくると、終身雇用という響きが魅力的になってくるのも確かである。
私はノースキル、ノーキャリアなので、この年齢では、自分をどこかに売り込むことは、今のままではほぼ出来ない。
資格だとかを学ぶ、という手段が順当な形であろうが、資格だけで経験値無しのオジサン、というのは、まぁ無資格よりは有利だろうが、その程度であろう。いわゆる未経験不可、である。
まぁ、そんなわけで辞めようとか、そういう答えにたどり着くわけではないのだが、自分でも気になるぐらい、やる気が出ない。
そして、やる気がなくてもなんとかなる程度に機能していない部署なので、なおさら居心地が悪い。まわりがガンガンやっているような部署なら、私もつられて動くことも出来るだろうに、部署としてやる気も目的もない状態。
異動先がこんなだから、より一層、自分の人事異動には、よい意味を感じない、というのもある。いわゆる閑職に飛ばされた感がある。
愚痴になってしまった。
ただ、このままではいけないと思いつつも、やる気も、やることも、集中することも、重用されることもない今のポジションは、それこそ生活をかけて必死になっている人が多い中で、なんか、不謹慎ですらある。
お前が部署を変えるんだ。
そんな声なき声が聞こえつつ、そのための燃料が欲しいと願う自分。鶏と卵である。
もし、転職ということを考えるなら、もっと自分の性格にあった職に就くべきである。ひとり黙々と、何かをしているような仕事がいい。このような、仕事とは関係のないところで心煩わす環境は、自分には合わない。
そう思うのである。