家庭用カラオケのすごい所は、カセットテープを再生しながら歌えることである。
で、それを録音まで出来てしまうのである。
安いリハスタで、ドラムをドンガンドンガン録音したら、それをカラオケセットで再生しつつ、友達から借りたベースをマイクのところにぶっ込んで、合わせて弾きながら録音をする。
それが終わったら、ベース入りを再生しつつ、今度はギターをぶっつないで…というのを繰り返していく。
おまけ要素として、ボーカルを録る時は、エコー機能を使える。まぁ、とてもカラオケ的な音になってしまうが、ある程度、音痴は隠せる。
そんなこんなで一曲を形にする。
ドラムなんぞは、言ってみればダビングを繰り返しているおかげで、ほとんど音は潰れ、ポコポコと後ろでかろうじて鳴っている程度にはなるが、まぁ、一曲を形にする、という喜びはあったものだ。
たしか、初めて作った曲は、EmptyHeartというタイトルで、その当時から、どこか病んでいたことが窺われるタイトルである。
むろん、黒歴史だ。