日本維新の会、片山虎之助参議院議員のニュースは、色々と考えさせられますね。
意識混濁、本人の意志表示が確認出来ないのが根本的な問題とはいえ、このような状態で任期を過ごさざるを得ないとは、ご本人も思ってはいなかったでしょう。(現段階での話なので、今後、辞職が成立するかも知れませんが)
はたして、実質的な議員活動が出来ない状態の議員を、本人の意志表示がないから、ということで辞職させない、という参院の見解に対し、歳費の無駄遣いガー、というような声は、やっぱりあがるのでしょうか。
政治の世界の事ですから、場合によって本人がどうこうではなく、各党のパワーバランスなどの問題から、辞めさせるわけにはいかない、とか、そういう事情もあるんじゃないか、と、勘ぐってしまいます。
が、一番直近でも参議院選挙は令和元年だったので、次点者の繰り上げ当選はなさそうです。
いや、つい最近、他でそんな話を聞いたような気がしましてね。
とある地方議会議員が、選挙中の不祥事を隠したまま当選し、すぐに発覚するも辞職せず、議会の再三の招致にも顔を出さず、議員資格を有したまま3ヶ月ほど雲隠れ、といったお話です。
なんでも、すぐに辞職すると次点候補が「繰り上げ当選」してしまうので、繰り上げがなくなる時期まで逃げ回ったとかなんとか。で、その「繰り上げ当選対象者」が、対立する政党の…みたいな話。
まぁ、今となっては情報元の記事も探すのが大変ですし、あくまで私がどこかで見聞きした、くだらない噂話、ということにしておいてください。
さて。
政治のことは詳しくないので、ここからは私っぽいお話になりますが。
高齢化社会の日本。さらに、いつも若返りを指摘される政治の世界。今後もこのようなことは発生し得るわけで、さらに言えば、少なくとも可能性・確率は高くなるわけで、今回を機に、法的な部分を整備するべきかも知れませんね。
今回の片山議員と同じようなことになるとメンド…いや、国政運営に大きな影響が出かねない重鎮が複数いらっしゃいますから、どこまで本気で思っているかは置いておいたとしても(建前だったとしても)、職業として「国民のために」を謳う立場である以上、その引き際は定めておくべきとは思います。
中世などは、特権を持つ階級の人(海外では貴族階級、日本では特に武士など)は、人権も収入も全て、庶民を凌駕するものを付与されており、それがゆえに理不尽な話が多くあったのも事実です。
ただし、彼らの場合は、国を守るために戦う、ということを義務とし、法などに裁かれることがない代わりに、疑われるようなことがあれば、それだけで潔く自裁することが求められたと聞きます。まぁ、これも建前、という人はいたでしょうけどね。
現代の議員にそれを求めるわけではありませんが、それほどの覚悟を持ってこその「特権」だ、ということでしょう。
明治になったばかりの日本政界の重鎮は、みな明治維新でドンパチチャンバラやっていた人達ですから、国難となれば先頭を切って突っ込んでいきそうな人ばかりですが、現代の政界はそうではない。
先頭切って突撃したり、憤慨して自決したり、という心持ちの人達が考えた「国会議員像」と、現代の平和ボケした日本人が考える「国会議員像」では、やはり気概だけでは埋めきれない違いがあるかと思います。
陰謀、策謀。
特に政治を生業とする人達に対しては、嫌でもそのようなことを勘ぐってしまいます。
我々外野が「こんな陰謀が」「黒幕が」と騒ぐよりも、よっぽど戦慄するような闇があるのかも知れませんが、少なくとも我々庶民が生きている世界から見える部分においては、清く、潔く、後腐れなく、見せかけてほしいものです。
とか言っていると、影武者とか出てくるようになるんですかねぇ…