kekeの考えること

こういうことを考えてる人もいるんだなぁ

墓じまいの話。

墓じまい、という言葉があります。


言葉どおり、お墓を閉じる、廃止するとでも言えばいいでしょうか。


昔のように「家を継ぐ」という文化は薄れ、核家族化が進み、お墓がとても遠方にあり管理できないとか、跡継ぎがいないとか、そういう理由があるようです。

私の年代でも、お墓参りという行事を知らずに育った人はけっこういます。

ちなみに、墓じまいをすると、埋葬されていた方々は、菩提寺などで永代供養されるようですね。さすがにそこいらに放っておくわけにはいきませんので。


また、最近では樹木葬という、永代供養の一種で、お墓の代わりに樹木を植える。というより、樹木のまわりに遺骨を埋める、と言った方が正しいですかね。そういうやり方や、散骨というやり方もありますね。

いずれにしても、お墓を継承する必要がなく、家でなく個人を埋葬する方法であることが、従来の「お墓」と呼ばれる埋葬とは大きく異なる部分だと思います。


とはいえ、自分や、せいぜい親ぐらいならまだしも、祖父母世代やさらに上のご先祖が眠られているお墓だと、墓じまいはとても悩みますね。


まず、先祖がそれを望んでいるのかどうか。それらの方々が生きた時代には、樹木葬だの散骨だのという文化はなかったでしょうから、望むも何もないかもしれません。
先祖の遺骨全て散骨、となったら、先祖の方々も「えっ」て思うことでしょう。


なによりも、その希望や意思を、確認しようがない。ユーレイとかタマシイの存在を認める人も認めない人も、いずれにせよ故人の思いを確認する方法は、ないですからね。

(いーやわかる、という方は、ご先祖と相談してお決めください)


私の母は、散骨や樹木葬を望んでいるようです。ですが、入るべきお墓がある。


幸い、お墓は私が「継ぐ」ので、墓じまいをしなければならない環境にはないわけですが、既にお墓にいる私の父は、母がお墓に入らない、となると、どう思うんだろうか、寂しいと感じるんじゃないか、とか考えると、一概に「いいんじゃん?思うとおりにしなよ」とも言えない。


また、私は継ぐことに抵抗はないですが(マメな墓参りは無理かもしれないけど)、私の次の世代がどういう考えを持つかはわからない。
また、母の気持ちの中には、次世代に義務を背負わせる負い目のようなニュアンスも感じます。これは我が身に置き換えてみれば、私も理解できます。


核家族化が進み、各家庭がお墓を持ったら、それこそ日本はお墓で埋め尽くされます。


かといって、日本人が培ってきた先祖供養の文化をポイッと捨て去るにも抵抗がある。


なかなか奥が深い問題だなぁと思いつつ、私自身は、自分がどのように埋葬されるか、あまり、気にしてないんですよね。

今ある我が家のお墓に入っても抵抗はありません。


なので、リアルにこういう話となると、正直メンドクセ、と思っているのですが、そうなると話が振り出しに戻って、私は良いのだが、意見を聞けないご先祖様達がどう思うか、と考えると、あまりテキトーには決められないので、とりあえずは母の葛藤に向き合っているところです。

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