私は、自動車が好きです。
といっても、修理したり改造したりすることは出来ませんし、レースに参加したり、スポーツ走行をする、ということもない、一般的ドライブの範疇での話です。
以前、ブログで触れましたが、歳を取って免許返納になってしまうまでには、もう一度、MT車に乗りたいなぁと思っています。運転中に忙しそうにギアをガチャガチャやっている、昔からある仕組みの車ですね。
テレビゲームと言えばファミコンだった時代、当時から車が好きで、当然、カーゲームも好きでした。
ただ、やはり当時はゲームスペックの限界で、リアリティがあるわけではなく、Aボタンでアクセル、Bボタンでブレーキ、十字キー左右で曲がり、まぁ良くて上下でロー・ハイ程度のギアがありました。
子供心に、もっとリアルな、まるで運転しているかのようなカーゲームが出ないかなぁ、と思いながら、いつしかテレビゲームから離れ、大人になって免許を取得し、リアルな車を運転することになりました。余談ですが、今ではずいぶんリアルなカーゲームもありますね。
ところが。
いざ運転をするようになったら、リアルな車こそ、アクセルで走る、ブレーキで止まる、という、昔のカーゲームのような仕様になっていくではないですか。
ATが普及し、CVTが当たり前になり、今では電気自動車、動力はエンジンですらなく、電車のようにモーター駆動。
長らくの不況により、日本ではスポーツカーなど「遊び心」のある車種がほぼ絶滅状態になり、より安く、より使い勝手が良く、を追求した車が台頭。その結果、大半がAT、CVTとなり、かろうじてMTをラインナップしていた車も、MTだとまず下取り価格はつかない、みたいな状態が続きました。車体も、言い方は悪いですが「ずんぐりむっくり」で、小さい床面積でどれだけ人、物を乗せられるか。運転以外のところで、どれだけ使い勝手がいいか、などが焦点になり、走り、は優先順位が低かった気がします。
さらに追い討ちをかけるように、最近のスーパースポーツ、高価なスポーツカーは、かえってMTがなくなっているとの話も。
性能が高くなりすぎ、もはや人間の能力では車を制御できない。良く言えばそのスペックを充分に発揮できない。なので、車が車自身を制御する。だから、人間が操作するギアは不要。そういうことだそうです。
MTの出る幕は、どんどんなくなっています。
運転が忙しく、燃費向上にも寄与せず(乗り方によるみたいですが)、免許もMTに対応してないとなりません。今、市場の最前線で活躍する車と比べて、メリットが何一つ出てきません。唯一、私のような「MT欲」を満たしてくれることだけが、メリットでしょう。
免許と言えば、もう「AT限定」という呼び方も、時代にあいませんよね。これはMTがベースの呼び方。
もはやATが基本で「普通自動車MT」「普M」みたいな、別枠にしてもよい頃かもしれません。
というわけで、我が家の家庭事情を顧みる限り、わたしがMT車を再び運転する確率は、かなり低い。
もしかしたら?とこっそり期待しているのが、TOYOTAの水素エンジンですが…
なんでも、ガソリンエンジンのような構造で、燃料が水素。なんならガソリン入れても動くとか動かないとか。
ま…だからと言って、MTであるメリットは相変わらずないわけで。ただし、遊び心として、「重要文化財」として、残していくことは出来るのではないかと。
過大な期待はせずに、待っています。