車が好きだったので、車の運転をする仕事というのは憧れがありました。
当然、仕事というのは運転「だけ」ではないわけですから、運転してればよい仕事、という考え方は、子どもの頃から若い頃にかけての、世間知らずな憧れでしかなかったわけですが。
でも、バイトでは、運送屋ではなかったですが、物を車で運ぶ仕事をしたりしていましたし、短期間ですが、生協のお兄さんをやったこともあったなぁ。
私が子どもの頃は、大型トラックは稼げる、みたいな話を聞いたことがあります。
また、運送屋でガンガン働いてガンガン給料もらって、それで自分のトラックを買って独立して…みたいな勘定で、がむしゃらに働いている知人などもいた記憶があります。
それが、規制緩和だとか、法改正だとか、まぁそういうのがあり、収入的にもだいぶ変わってしまったのでしょう。
そこに、この度2024年問題も加わって、より深刻さを増していますね。
私が勤める会社、運送関係ではないですけども、車を使って外をまわる仕事がメインです。
やはり残業時間など労働時間の問題から体制を見直していった結果、人数が倍近くなりました。
その当時は「見なし残業」で、一万円ほどの残業手当で、従業員全体平均で4〜50時間程度の残業はしていたんだと記憶しています。休日出勤も制限がない時代でしたので、一番多忙だった頃は、カレンダーの「赤い日」より休日が少なかった記憶があります。元旦も走り回ってましたからね。
私が勤める会社は、それでも「正しく」あることに方向性をシフトしたので、それは素晴らしいと思います。結局、一人で担っていた業務が二人体制になる、という感じで、人件費が倍になりました。
まぁ、逆に考えれば、倍の人件費を出してなんとかなるってことは、実は余裕があった会社、とも言えるのかもしれませんけど。
なので、本当にギリギリでやっている企業では、おいそれと人も増やせないでしょうし、働いてもらった対価を払いきれないことにもなるでしょうから、深刻です。
さらに私の勤める会社では、見なし残業もやめてちゃんと残業代を出しましょう、となったので、まぁ荒れました。
一瞬、収入が爆上がりして、その直後に増員してまた下がりましたから。
話がそれました。
おおまかな流れとしては、運送会社それぞれに、私の勤める会社と同じような混乱が起きるのかもしれません。もちろん、その混乱が乗り越えられない会社も出てくるのでしょう。
ただ、運輸関係と言うのは、いわば国の「血球」「血管」であり、物流は「血流」みたいなものです。
ちょっとした滞りが、この国の、とてつもなく重篤な症状につながる可能性が否定出来ません。
我々の、ごくプライベートの、当たり前の生活にすら多大な影響が出ると考えると、2024年問題は、他人事ではないと言えます。