僕が、ひときわ愛着を持っている私鉄。
それは、沿線で生まれ、沿線で育ったからに他ならない。カッコよく言えば、自分の故郷を象徴する物のひとつが、その電車、というわけです。
で、今現在、その路線で走っている一番古い形式の車両が、近々で引退をするような話を、YouTubeのサムネ画像レベルで見つけました。
しばらく、別場所に住んでいてその私鉄に接していなかったのですが、知らない間に古い形式がどんどん引退していたんだなぁ、と、ため息が出ました。
なぜなら、そのサムネで取り上げられていた一番古い形式の車両は、僕にとっては「新しい車両」だったからです。
ちゃんと思い出せば、そもそもその車両がデビューしたのは、僕が小学生の頃だったと思うので、もうだいぶ経っています。
ただ、当時のその私鉄の車両ラインナップの中では、かなり斬新で、近代的な匂いをふんだんに漂わせた車両だったので、僕の中で、いつまでも最新式として記憶されているだけのことなのでしょう。
その私鉄で、初めてのステンレス製の車体。シルバーに輝く車体でした。
今でこそ、ほとんどの鉄道で、ピカピカのシルバーの車体が主ですが、当時はそこまで多くなく、カッコいいなぁ、と感じたものです。
こういう言い方は失礼ですが、地方のローカルで万年赤字状態の私鉄なんかですと、最新車両が購入できず中古を走らせていますが、そういうところだと、まだ「ステンレス製になる前の車両」を見ることができますね。
ちなみに、僕の愛着がある私鉄の中古車両が、千葉県の銚子鉄道で今も走っています。とまで言うと、ある程度、どの私鉄かわかってしまうかもしれませんね。たまにイベントで「復刻塗装」、つまり僕の愛着がある私鉄で走っていた頃の塗装に戻して走らせたりしているようです。といっても、銚子鉄道で走っている車両はおそらく僕より年上ですけどね。なので、いい加減、そちらも引退が近いんじゃないかな、とは思いますけども。
引退するという、僕の愛する私鉄初のステンレス車両。
せっかくだから、銚子鉄道に無償譲渡とかにならないもんだろうか。
たぶん、今、銚子鉄道で走っている車両達とは、車重も違うだろうし、モーターの形式も違うので、一両あたりの消費電力が節約になるんじゃないだろうか。
といっても、そのステンレス車両もウン十年前の車両ですので、イマドキの最新式にはかなわないでしょうけども。僕より年上の車両よりかはコスパ良いでしょう。
そんなわけで、僕の中のヒーローがまた一人(?)、静かに表舞台から去り行く、というお話でした。