私は詳しくないが、例えばAIと呼ばれる、人工知能というのかな?そういう技術、テクノロジーがあるが、その進化はいかばかりなのだろう。
仕組み、仕掛け、システム化、効率化、様々な場面でそれらの最先端技術が活躍することが望まれているが、人が完全にそこに頼りきるには、まだ時期尚早なのだろう。
時期尚早であっても、便利なシステムや仕組みがあると、気持ちとしては、頼るとか依存が発生し、それが、機能を超えた期待となってしまうケースもあるのだろう。
そういった仕組みやシステムは、今のところ、感情を持っているわけではなく、だから何かリスクやミスを検知する能力があったとしても、それはそのように命令されているからで、人のように感情から動いているわけじゃない。
人には出来ない、圧倒的な情報量を瞬時に正確に分析できても、それはそういう「仕組み」だからであって、トラブルを防ぎたい、という感情からそのシステムが能動的に動いているわけじゃない。
そういう感情があるのは、仕組みの設計者か、導入者のところだ。
だから、一見、ハイテク技術を導入しているからといって、その技術そのものが、人の命とか、安全を自発的に、能動的に守るわけじゃない。それを扱う「有感情者」が、最終的には守るものだ。
ただ、人はそのような仕組みやシステムが導入されると、いつしかその仕組みの能力を超えた依存を発生させる。よくも悪くも有感情の生き物である。
システムを導入したからといって、それらが感情を持ち、園児の命を能動的に守っているわけじゃない。それらシステムは、そうするよう命令されているから、そのように動いているに過ぎない。
だから、多くの園児の出欠を瞬時に判別し、集計できても、登園していない子どもを心配したり、老婆心から本来やらない、命令されていないアラームを鳴らす機能はない。
まして、効率化だか人手不足だかは知らないが、オペレーターにより入力された情報の真偽を疑うような感情は持ち合わせていない。
仕組みや機能をよく理解したうえで、その範疇を超えて依存してしまう心理を、人は定期的に見つめ直し、改め続けないとならないと思う。
人命が失われたという重大な1点を除けば、うちの会社でも起こっているような、単純な「ずさん管理」であり「形骸化」である。
ルールを決めても守られないとか、忘れられてしまうとか、どれだけ最先端の技術を取り入れても、最終的にそこが抜け穴になるし、残念ながら人間心理は、ほうっておくと、そっちの方向に集約していく。
様々な事実がわかってくれば、真の原因も明らかになってくるであろうが、私はまず、ICカードの無駄な利用が、かえって職員も含めた関わる人間の依存を生み、かえって危機管理がおろそかになってしまった心理、感情があるように感じてしまった。
説明会では、過呼吸で倒れてしまった保護者がいたとニュースで見た。
とにかく痛ましく、言葉が出ない事故、いや事件だ。
一報に触れた瞬間、一年前のことを思い出した人も多いだろう。
人は、どうしてこうなのか、と、人間そのものの欠陥を見せつけられる思いでもある。