若い頃は、うだつの上がらない自分の生活ぶりを、髀肉の嘆、などと言っておりました。
当時の自分の年齢からすれば、臥竜、の方がしっくり来るぐらいでしたが。
それから幾歳も重ね、今の僕はまさに、髀肉の嘆、だなぁ、と。
劉玄徳の髀肉の嘆は、北方で袁紹が曹操に敗れてしまい、荊州に逃げこんで居候していた時期の話ですね。
その時の荊州の領主は劉表で、転がり込んできた劉玄徳に領内北方の城を与えます。対曹操最前線に置いたわけです。
この頃の劉備は、不遇ではありましたが、特に何かがあるわけでもない、彼の人生の中では静かな時だったと思います。野望は大きい人なので、その平和を楽しんではいなかったでしょうがね。
立ち位置としては、出向で子会社にやってきた窓際部長、みたいな感じです。
とはいえ、この時期に劉玄徳は諸葛孔明と出会うわけですから、結果としては大事な時期でもあったのでしょう。
この頃の劉玄徳は、今の僕とだいたい同年代です。
今の僕自身は、まさに髀肉の嘆であると思ってはおりますが、劉玄徳のような実力を持っているかはわかりません。
ただ、少なくとも適材適所ではないと感じています。適所がどこかはわかりませんが、少なくともここではないなぁ、という感じです。
劉玄徳のような、何かとの出会いによる変化、というのが、僕にも可能性としてはあるのでしょうか。
極端に出世したいとかお金持ちになりたいとかはありませんが、せめて、最後まで自信を持って働ける環境、生きていける環境を構築しないとなぁ、と思っております。