〇〇虎鉄。
名字は伏せさせてもらったが、我が家の猫のフルネームである。
私にとっては「こてつ」だという話は以前に書いたが、ここでは虎鉄について考えていく。
これも繰り返しになるが、名付けは私ではない。
さて。
虎鉄というと、例えば歴史上の人物とか、そういうのがあまりパッとは出てこない。もちろん、私が無知なだけという可能性も当然ある。「コテツ」という響きはよくあるようで、赤ちゃんの名前辞典などで「小鉄」などが出ている。
虎徹、と書けば、刀らしい。
どうやら新選組の近藤勇が佩いていた太刀ようだが、最近はゲームなんかでも出てくる名前らしく、そちらも検索でひっかかる。
とはいえ、うちの猫は、虎鉄、である。
漢字の意味するところなどからイメージすると、虎のように強く獰猛で、鉄のように固く黒い、という感じか。
余談になるが、三国演義の諸葛孔明が確か、木獣とかいう武器(?)を作っていた。中に人が入って前進し、火薬が積んであって、口から火を吐くことができる。
これで敵軍はびっくり、見事撃退だぜ!という代物なのだが、しかし、これは木製なので「虎鉄」ではない。
ということは、木獣を鉄で作れば虎鉄なわけで、そう考えると、虎鉄とは、現代軍備における「戦車」を想像させる。
さて。
次に、名前の組み立てというか、付け方というか、そういう方面の話。
虎鉄というのは本名であり、いわば「諱(いみな)」である。
現代の日本では名字と名前だけで個人は表現されるので、諱で問題はないのだが、これだけイカつい諱だと、やはり「字(あざな)」が欲しくなる。
字というのは「通称」のようなもので、普段使い、と考えておけば半分ぐらいは当たっている。
逆に言えば、諱というのは、そうそう人に教えるものではないし、口にできるものでもない。
まぁ、諱とか字とかの詳細については、ググられたい。
字には付け方があり、長幼の序を表すとか、諱と関連したり対を成す文字を使うとか、あとは役職名とか公的立場をつける場合もある。「〇〇部長」とか「〇〇議員」みたいなもんだろうか。
さて、虎鉄の場合、長幼の序はわからない。というより、猫って一回に何匹か生まれるけれど、最初に出てきたのが長男とか、そういうのあるんだろうか。
とりあえず、そういう理由により長幼の序は外す。
役職や立場などは難しい。なんせ無職だし、強いて言えば「ペット」が立場にあたるであろうか。
というわけで、諱の文字にちなんだ字を考えようと思うわけだが、この場合は、ここまでにヒントはいくつか出てきている。
まず、虎鉄とは、現代の戦車のようなものを表現している、と推測した。
また、虎とはまさに動物のトラであり、ネコ科という意味ではぴったりの名前でもあるし、獰猛、強い、恐いなども連想できる。
鉄は、固いとか、黒いとか、そういう風に考えていき、そこから連想される物事を漢字にすればよい。
さて、色々と連想した過程は省いてしまうが、
光牙
としてはどうだろう、ということになった。
光は、鉄から来ている。黒い、と表現したが、磨くと艶が出て、光を反射し、煌びやかでもある。なので、光もあながち関連がないとも言えないのではないか。
牙は、むろん、虎からきている。
光る牙。なんか、すごく意味ありげな表現ではないか。
〇〇”光牙”虎鉄。
なんか、すごく中二病をこじらせたような名前になった。