今週のお題「ケガの思い出」
おかげさまで、大きなケガをすることなく、今に至ります。
ですが、こまかなケガやその傷跡は幾つか身体に残っており、原因が明確なもの、不明なもの、様々です。
思い出深い傷跡のひとつは、手首にあります。
これは小学生の時、飼い犬に噛まれた傷跡です。
お医者さんに言われましたが、もう少しずれていたら天井まで届くような勢いで出血しただろう、と。よく、脈をとる場所の、すぐ横だったようです。
で、なんで噛まれたか、というと、私が、飼い犬(タロ)の咥えていたおもちゃのボールを取ろうとしたからです。
父親にも日頃から注意されていたんですけどね。獲物を横取りされると怒るからやめなさい、と。
タロは優しかったから、まさか噛みつくとは思っていなかった。
ちなみにタロは、中型犬ぐらいのサイズだったと思います。
そのように、ちゃんと注意を受けていての事故だったので、私も、それでタロにムカついた、とかはなかったです。
むしろ、噛みついたタロの方がハッと我に返り、申し訳なさそうに遠巻きに見ていたのを思い出します。
自分のやってしまったことを理解し、私が怒っていると思ったのか、ケガをさせてしまった自責の念なのか、しばらくは近づくと逃げて、壁などの陰から片目だけ覗かせてこちらを見ていたのを思い出します。
確か、角へ追い詰めて、無理やりナデナデしたり抱き着いたりして仲直りしたんだったかな。まぁ私は怒っていたわけではないんで、仲直り、というのも変な表現ですがね。でも、その時のタロのホッとした表情も忘れられません。
中型犬の大きめサイズで、ぱっと見は精悍な犬なのに、申し訳なさそうに壁や柱の陰から覗いている姿は、滑稽でもあり、タロの優しさを感じた場面でもありました。
そんなタロが亡くなって、もはやウン十年。
今は猫派になってしまった私の、犬との思い出です。
この手首の傷は、確かにタロという優しい犬が私のそばにいた、ということを、示す証です。
