EV+MTを、トヨタが開発している、と、YouTubeのあるチャンネルで紹介していた。
車好きの部類である私には興味がわく話題だ。
だが。
いくら無知で不勉強な私でも知っている。
EV、電気モーターで走る車に、トランスミッションは不要である、と。
モーターなら、アクセルを踏むだけで0㌔から100㌔以上まで加速ができてしまう。アクセルを踏んだ瞬間から最大トルクが発生する特性からも、トランスミッションという概念が不要であることがわかる。
人類がもともと自動車を発明した理由には、ドライブすることの楽しさは含まれていなかったと思うので、ギアをガチャガチャやって運転を楽しむ、というのは、後から発生した文化だと考えれば、むしろモーターによるワンペダル、もしくはツーペダルの運転は、楽に移動する、物を運ぶ、という、本来求めてきた究極に一歩近づいた、と考えられるわけで。
私は、生涯にもう一度、MT車でガチャガチャ運転することを夢見るオジサンだが、すべてがイミテーションであるMT車には、乗りたいとは思わない。
せいぜいAT車が普及し始めた頃であれば、MT車の方が速くとか、効率的に運転が出来る要素があったと思うが、今現在、すでにMT車にそのようなメリットは見つけにくい。
速さを象徴するスポーツカーでも人が操作する時代は過ぎつつあり、輸送を担うトラックなどでも、段階的にAT車が増えているわけで。
くだらないプライドで、自分が操作した方がメリットがあるからMTなのであり、メリットが何もないのなら、そのMTはただの「慰め」でしかない。
トヨタの「i-MT」ですら釈然としない私は、ニンゲンサマのくだらんプライドから、今後のMTとは距離を置いてしまいそうなのである。
※i-MT
発進の半クラッチ時、エンジン回転数を上げて発進をサポートしてくれるシステムらしい。人前でエンストする恥ずかしさから脱却することができる。坂道発進時の後退抑制機能もあるとかないとか。