先日に続き、古代中国になぞらえる話。
古代中国の戦国時代、戦国七雄のひとつに趙、という国があります。
この国のとある王は、胡服騎射、という軍事的な大改革を行い、趙の軍事力を増大させた名君である一方、終わりはよくなく、後継争いが勃発し、自身は幽閉されて最期を迎えたと記憶しています。
趙という国は、もともと晋という超大国の一部であり、晋の大臣が自分が授かった領土を以て独立した形となります。同時に、七雄としては魏、韓が誕生しており、その他、独立した小領主(小国)も誕生しています。この時点で晋は消滅し、これを境に春秋時代、戦国時代と区分が分けられる、という話も聞きます。
さて。
私の僅かな記憶、知識は、これ以上掘り下げるとボロが出るのでこのくらいにして、今日は、その趙王と現代の誰かさんが似ている、という話。
その王は、趙に隣接する小国を滅ぼしました。中山、という国です。
この中山という国も、晋が消滅し、趙などと共に独立した国だったと思います。
ただし、元々の国力が違いすぎる他、趙は軍事的に秀でた王に率いられていますから、ひとたまりもなく滅ぼされた、というのが事実に近いでしょう。
それだけのことですが、なんとなく似ていませんか、現代の世界地図の、ある地区の勢力図に。
大国が消滅し国が乱立。その中でも大きな国が、圧倒的な国力で共に生まれた小国を併呑する。
晋という超大国を、仮に「ソ連」と考えてみると、趙王が誰で、中山がどの国か、というのがピンとくると思います。
まぁ、趙は晋の中で中心的な国だったかと言えばそうではないので、厳密には同じではありませんが。
趙王になぞらえた現代の大国のトップは、英雄とまでは言わなかったにしても、この人も一方の雄です。とても秀でた能力を有しています。
が、先の歴史になぞらえると、今の結果がどうあれ、どうも終わりはよくない、と。
ま、根拠のない予言です。