私が生まれた頃に比べると、日本人の公共でのマナーはだいぶ変わりましたね。
あの頃はまだ、先進国へ向けてがむしゃらになっていた時代の「名残り」のような、熱感というか、ワチャワチャ感がありましたので、活気はあったのだと思いますが、まだまだ未整備であったルールやマナーが多かったのも事実です。
ふとこんなことを思ったのは、駅のホームに、ツバが吐いてあったのを見たからです。汚い話ですいません。
しかし、昔はけっこう当たり前に、そこらにツバが吐かれてました。もっと言えば単純なツバではなく、いわゆる「カ〜ッペッ」というやつです。
気がつけば、あまり見なくなりました。
もしかしたら喫煙人口の推移と比例しているのかもしれませんが、それでも、イマドキは喫煙者であってもそんなことをしているのは見ませんから、結局はマナーであり、そのマナーが身につく環境にいるか、育ったか、ということなんでしょう。
喫煙については、マナーというよりも健康面から問題視され、そのうえでマナーが整備されていき、今ではマナーでは収まらず、条例となっていますね。
道端の、犬の糞も減りました。たまに落ちていて激怒したブログを書いてますけどね。特定の誰かなんですよ、犬の糞を放置しているの。それ以外は見なくなりました。
ただ、マナーが行き過ぎて、人の温度がなくなってしまうような環境もまた、少しさみしい気もします。
あれはダメ、これはダメ、で、徹底的に「迷惑かけない」ためには、接点をなくしていく、痕跡をなくしていくしかないような気がします。
人間味がなくなっていく、と言いますかね。
マナーを徹底的に体現した、全国民の見本のような存在。
おそらくそれは人間ではなく、充分に学習を積んだAIを搭載した、人型ロボットなんでしょう。