高齢化社会で、3人に1人が高齢者という時代。
どこのシーンや場所を切り取っても、その割合はおおよそ変わらないと考えれば、バスや電車の乗客も、3人に1人は高齢者となります。
今はまだよいとして、今後、この割合がもっと進んでいったと仮定し、2人に1人となった場合、どういうことが起きるのか、と想像すると。
公共の場で、高齢者に譲る座席が不足する、ということになります。
電車では、可能な乗車客数のうち、座席に座れる人って半分もいない設定じゃないでしょうか。
バスにしても、満員であれば、おそらく半分以上が立って乗車する。
乗客の半分が高齢者なら、みんなが善人で、座席という座席を高齢者に譲っても、座りきれずに立っている高齢者がいることになります。
すると、そのうち高齢者同士での譲り合いが生まれますね。
より高齢の方、よりお体が弱い方へ、相対的に見て健康な高齢者が席を譲ることになる。
その頃に、日本人の気質がどうなっているかはわかりませんが、おそらく子どもや若者へは、そもそも座席は座らないもの、として教育しそうな気がしますね。
「ご高齢の方に席を譲りましょう」ではなく、「座席は高齢者のためのものなので、○歳以下の方は座ってはいけません」になっていそうです。
すると鉄道会社やバス会社は、座席を増やそうとするのではないか。
そこには日本人の人口減も重なりますから、1両あたりの輸送量を犠牲にし、代わりに高齢者の積極的利用を促進するため座席を増やす。あわせて利益を維持するためにほ客単価をあげる方向にシフトする。
そうなると、考えられるのは国や自治体から高齢者への補助、でしょうか。
公共インフラという位置づけですから、赤字で潰れてしまいそうなら、国が救済に動く。まぁ、場所によるんでしょうけど。
マイナンバーとリンクした乗車用のICカードを使い、高齢者からは割安に徴収または無料でサービスを提供し、1人あたり幾ら、の補助金が輸送機関に入る。
そしてその補助金は、税金という名目か○○保険料という名目化はわかりませんが、現役世代や企業から徴収される、と。
お金がないから引退できず働き続ける高齢者は、そのような補助金名目で給料からお金を搾取される一方、通勤の電車やバスでは、座席が足りずに座れない。ここにも格差ですかね。
なんだか妄想が突っ走りましたが、明るい未来が描きにくい国ですね。
いい意味で、コロッと状況を覆してくれる政治家が現れると良いですが。それもまぁ、今しばらくは無理そうですし、手段を選ばない、というやり方も、少し怖いです。
で。
話を戻すと、やはり高齢化社会の交通インフラには、自動運転自動車の普及一択ですな。問題は、その価格でしょうか。結局、そこにも格差、なのかもしれません。
仮に自動運転自動車が普及すると、今度は鉄道やバスなどの公共交通機関が潰れて失業者が溢れ…
うーむ、やっぱり、あまり明るい未来じゃないなぁ。