ちょうど今ぐらいの季節、高校生だった僕は、よく学校をサボって近所の公園にいました。
特に友達といたわけでもなく、一人でベンチに座っていました。
当時はスマホなどなく、インターネット自体が普及を始める前でしたので、やれることは限られています。
バンド。
音楽のバンドですね。その経験をしてから、音楽に興味を持ってそんなことをやっていましたが、当時は学校で組んでいたバンドもやっていなかったし、もともと地元の友達とやっていたバンドもなくなっていたので、一人で作曲ばかりしていました。
今のようにパソコンがあれば何でも出来る、という時代でもなかったので、というかパソコン自体が普及していなかったので、カセットテープを使った8トラックぐらいのレコーダーを使って(なんだっけ、MTRって名称だったっけ)、友達が、要らないからって手放そうとしていたギターをもらったり、おばあちゃんのカラオケセットのマイクを借りたりしてやっていました。
なので、サボって外にいる時は、やることがないので、ひたすら空を眺めながら作詞をしていたように思います。
どこかのタイミングで捨ててしまいましたが、あの作品群が今も残っていたら、相当な黒歴史遺産だったでしょう。
結局、あの頃からですね、自分が何となく人と交わるのが苦手で、それまではよく考えず当たり前のように友達付き合いを求めていましたが、それが実は苦痛だったと気付きはじめたのは。
気付きのきっかけが作詞で、一人でベンチにいたりしましたから、人間観察をすると同時に、人を見つめるには自分を見つめるしかなかったので、ひたすら自分の内側を観察し、考察していたんだと思います。
誰しも通る儀式なのかわかりませんが、なので高校を出たあと、僕は友人関係を清算し、高校以前からの付き合いの友人は2〜3人です。ま、それももう何年も連絡してないですけどね。
なんでこんな話を、というと、公園でベンチに座って歌詞を考えていた記憶が、ちょうど、今ぐらいの気候の頃、このぐらいの気温、湿度、風、空、雲だったなぁ、と、思い出したからです。フラッシュ・バックのように思い出されたからです。
また、この季節は、僕の誕生日があったり、父が他界した季節でもあります。
父が他界したその日も、前日まで降っていた雨がカラッとやんで、青空だったのを記憶しています。
あの頃、今のような生活をしている自分は想像していませんでした。
でも、こうして、何かを書きたくてブログをやっているのは、多分、あの頃に空を見上げながら作詞をしていた自分がいたからだと思います。
歳を重ね、主張したい思いもなくなりましたけどね。