いわゆる配偶者が先に寝室で寝ています。
ダブルベッドを使用していますが、僕がベッドに行くと、たいがい僕の定位置には、くしゃっとまるめて置いてあるタオルケットに寄りかかり、こてつ君が美輪明宏さんのように前足を組んでくつろいでいます。
どうしたんだい?
と、美輪さんのように語りかけそうな表情を無視し、おりゃっと背中を押して位置をずらします。それでも、ずらす距離は最低限にしてあげますので、僕は壁に背中を預けるようにして隙間に入り込むのです。
僕が横になると、こてつ君は起き上がって伸びをし、向きを変えて寝る態勢作りをしますが、たいがい、僕のお腹あたりに背中を預ける形で寄っかかってきます。
この姿勢がしばらく続くと、僕はお腹だけ汗まみれになります。
そのうち、こてつ君は配偶者にちょっかいを出したくなり、うにょ〜んと伸びて、こちらに向けられた配偶者の背中に肉球タッチをします。
そして、うにょ〜んと伸びるために、汗まみれの僕のお腹は踏み台にしています。おもむろにお腹に圧を感じるので、意外と目が覚めてしまいます。
明け方になると、こてつ君は一足先に目覚めていて、いつ配偶者を起こそうかと考え始めます。
そんな時に僕が姿勢を変えて足がこてつ君に近づくと、噛まれます。もちろん、こてつ君は怒っているわけではなく「遊ぶなら付き合うよ?」みたいな上から目線で噛みついてくるのです。
そして僕の目が覚めてしまい、トイレに行ったりモゾモゾしていると、配偶者から「うるさい」といわれます。
こてつ君、かわいくなかったら、けっこうイタいヤツだぞ君は。
肝心の前足が写っていない…