古くからの街には、思い思いの方向に、時には曲がりくねった道が走っています。
かつては商店街だったところもあり、そういうところでは、以前は何かしらの商店だったような居住まいの家が並んでいたりもします。
近くに新しくキレイな道が作られると、それらの道は旧道と呼ばれ、かつての賑わいがなくなっていたりします。
幹線道路など太い道が近くに設置されると、場合よりそれら旧道は分断され、街道としての機能はほぼ失われ、そこに面している家の方の生活道路としての機能しかなくなってしまったりします。
それでも、道として残っていれば、かつての活躍を偲ぶことが出来ます。
地図を眺めていたり、実際に道を眺めてみると、あぁ、ここと向こうは、もともと同じ道で、つながっていたん
だな、とか。
この道を行くと◯◯に出るということは、そばを走っている県道と同じ機能だから、旧道なんだろう、とか。
現在の幹線道路や新しい道路が全くない景色を想像してみると。
僕は多分、今住んでいる街でも、道に迷うと思います。
くねくねと曲がり方向感覚がなくなりますし、住宅街の中を蛇行するので景色が見渡せるところもない。
やや郊外なので、今でも道が増え続けていて、リアルタイムでその機能を失った道を見ておりますので、逆にそれら古くからの道だけでこの街を散策したら、帰宅できない自信があります。
今朝、バスに乗っていたら、たまたま信号待ちの停車位置がよく、かつての街道が、一直線に数百メートル先まで見えたんです。
間には2本の県道が走り分断されていて、向こうからここまでやってくる車や人はありません。
歩道からはここまで気持ちよく見えるポイントはないので、なんというか、ブワッと瞬間的にひらけているその景色に、旧道からの主張があったような気がしまして。
時間を見つけて、この旧道を辿ってみるのも面白いかな、と思いました。最近、スクーターも乗ってあげてないし、ちょうどよいかもしれない。