例えば、日本の「幕府」というのは、ある意味で連邦制のようなものだと思います。
邦というには、各勢力が小さすぎたりはしますがね。
また、古代中国も、殷とか周とか国、王朝の名前がありますが、これも連邦制みたいなもので。
逆に、現代における連邦も、言い換えれば地方豪族の集まりとも言えるわけですね。
規模だけは国際化していますから、連邦を構成する国の中には、宗教から民族から違い、ただただ立地条件により、とか、メリット・デメリットという利害だけで構成していることもあるわけで。
ソ連ことソビエト連邦は、連邦と名乗っていましたが、その後継である今のロシアも、連邦ですね。
そして今、かつては圧倒的な格差にモノを言えなかった同盟国などが、ちらほら反抗しています。
こういう、言葉は悪いかもしれないですが、寄り合い所帯というのは、一気に崩れるのが怖いですね。しかも、内側からです。
日本ですと、幕府の崩壊も、基本的には絶対的味方であるはずの武士集団が幕府を見捨てるわけですからね。
中国の楚漢戦争でも、かつて項羽についていた諸国は、最後には須く劉邦についていたわけですし。そして四面楚歌という言葉が生まれるのですが、ここでは関係ないですね。
私は広く歴史を知るわけではないですが、それでも、今のロシアには、そのような将来がチラつき始めている気がします。
結局、声高にモノを言っているのは「私兵」を持つ人ばかりです。つまり豪族です。
取って代わるのか、執権政治のようになっていくのか、それはわかりませんが。
あの国のことは詳しく知りませんが、最近のニュースを見ていると、増員兵はロシアではなく、構成国やほぼ自治区化しているような貧しい国の若者という話も聞きます。
ということは、声高の豪族だけでなく、国軍でさえも、何かが起きた時には、連邦に殉ずるのではなく、自国に戻るのでしょう。
現在かの国のトップは、裏方というか、情報機関とか特殊機関の出身と聞いていますが、掌握している軍はあるのでしょうかね。
古代の連邦は、一番強い豪族が盟主なのであって、軍を持たない盟主は、いわゆるお飾り将軍です。
声の大きな豪族達が好き勝手に動き始めたら、と思うと、かの連邦の敵は、もはや外にはなくなっているような気もします。