kekeの考えること

こういうことを考えてる人もいるんだなぁ

小旅行。

近場の小旅行を決行。

かなり台風の影響が危ぶまれたものの、私の地域は、直撃もなく、また、夜半に最寄りを通過していったようなので、出発することはできた。


小旅行。
隣県か、そのもうひとつ向こうの県、ぐらいの感じで探し、宿探しも直前だったので、余りものの中からチョイス、ということになったのは、以前のブログでも書いた。

余りもの、と書くと言葉が悪いが、まぁ、たいてい「程のよい」ところは押さえられてしまっているので、バカ高い部屋でも取らない限りは、予約出来たところが目的地、とするしかない。


さて。

今回、私たちが訪れているのは、かつて、新婚旅行の定番として栄えたところだと聞く。
社員旅行とか、そういうのでも賑わったのだろうし、リゾートマンションや旅館も、高度成長期からバブルの時代に、バンバン作られた。


それらが、不景気であることや、旅先の多様化により衰退し、かつての繁栄が嘘のように、廃墟と見まがうばかりの建物が連なる、商店街ならシャッター街、建物は繁栄当時のまま時を止めたまま古ぼけていった、時代から取り残されそうな街である。

ただ、私自身、その繁栄の絶頂期を知らないので、これらホテルなどの建物が、どれほどに煌びやかで、街がどれほど人に溢れていたのかを知らない。以前にも訪れたことはある土地だが、その時も今も、私にとっては「時が止まっているように見える街」である。


私たちが今回泊まったホテルは、規模が大きくそれなりに営業も行っているので、さすがに廃ホテルには見えないものの、外観のレトロさと、痛みがそのままにされている状態は、軽くタイムトラベルした気分である。

ホテルの応対もおそらく昔のまま。

ホテル内をウロウロする宿泊客も、おそらく当時のまま。

浴衣を着てサンダルをペタペタしながら大浴場から戻ってきて、浴衣のまま、土産物屋だのを物色している。

行くつもりはないが、どうやらゲームセンターもどこかにあるようで、昭和の臭いをプンプンさせたこのホテルは、時もまた、当時のままのように見える。


センチメンタルを感じたい観光客にはもってこいの雰囲気で、私のようにネクラで、哀愁に浸ってばかりいたい客には、時にはこういう旅も、よいのかも知れない。

ということは、このように時を止めてしまったような街、宿というのも、一定の需要はあるということか。


一方で、以前はなかった、都心でも見かけるようなシティホテルも建っていたりもして、この街は完全に時を止めているわけではなく、観光地としての復活を目指して、見えないところで奔走している人達もいるのだろう。


私が東京在住であることは、幾度かこのブログに綴ってきた。

そんな私から見て、小旅行の距離で、かつて新婚旅行や社員旅行で賑わい、今は寂れてしまった土地というのがどこかは、まぁわかってしまうというものだろう。


海水浴が出来、海際のホテルで温泉に入れて、少し陸側に入ればすぐ山もあり、川魚なんかも楽しめる。それでいて、都心から100kmもない。

観光地としては絶好の立地だろうし、ぜひ、頑張ってもらいたいものである。

トイレの手洗い。この蛇口。懐かしい。