先の週末あたりから、私の住む地方はぐっと秋らしい雰囲気が増えてきた。
日中、日差しがあればまだ暑いけど、カラッと湿気が抜けていたりすると、木陰などにいれば、いつまででもそこにいたくなる陽気。
なんだかんだで、夏が過ぎ行こうとしている。
この夏を振り返ると、見事に何の特筆事項もない。
一時、川釣りにでも行ってみようかという案も出たが、声をかけた会社の後輩が都合悪く、流れた。
まぁ、私は小心者で、餌を針に刺す行為、魚を針から外す行為が苦手で、ほとんど竿は握らない。
まして、そのまま串に刺して火にかざすなど、とても私に出来る芸当ではなく、
「人間に例えて想像してみろ!」
と、私のお決まりの言葉を投げつけ、その場にいる人から総スカンをくらうまでが様式美。
小さな子供がいれば、一緒に石拾いをしたり、ちょっとした探検しているほうが性にあっていたりする。
話がそれてしまったが、あとは、家庭的な小さな事情やコロナの猛威などが積み重なり、特に何をしたわけではないし、計画もしない夏だった。
遠方へドライブなどもしたかったが、事情によりそれも出来ない環境なので、私の頭からは、出かける、というプランが出てこなかった。
それでも、いわゆる配偶者が可哀想なので、隣県や、一時間程度の距離感のどこかに連れて行ってあげたいと思ってはいる。黙ってはいるが、お出かけぐらいはしたいだろう。
この週末、その次の週末と、連休が続くので、ここいらで何か、と考えてはいるが、なかなか良い案が出てこない。
出かける、ということ。旅行というものが、日々の疲れを癒やす、人間に有用な行動であると感じたのは、ここ数年のことだ。
私自身、今の業務にはモチベーションが上がらぬ日々なので、何かをしているわけでもないのに、ストレスだけが積み重なっている。
こういうストレスもあるんだなぁ、と、初めてのケースに戸惑っているのもあるのだろう。
何かに没頭したり、何もせずボーッとする休暇も悪くないが、非日常に身を置き、瞬間的にでも現実から心をも切り離すのは、リフレッシュには有用だと気付いた。
ただ、だいそれた企画の旅行だと、かえって疲れてしまうので、こじんまりとした小旅行か性に合う。
冬には、夫婦共通の趣味としてスキーがあるので、何度か、日帰り程度では行くことがあるだろう。
とはいえ、そこまでは待ちたくはないし、その頃にはまた違った状況になってしまっているかも知れない。
そう考えると、この連休が貴重なタイミングに思えてくる。
思い立ったが吉日、とはよく言ったものだ、と思うと同時に、引きこもる性格の自分が、休みを有効に使いたい、出かけたい、と思う気持ちの発現は、もしかしたら、加齢からくるものかもしれないなぁ、と思う。