一時、私のいわゆる配偶者が、霊感のようなセンスを持ち合わせていたことがある。
もともとそういう体質なのか、そういう能力者に接していて発動したとかで。結婚したら、きれいさっぱりなくなりましたが。
なぜ能力者に接していたのか、というのはまた今度語るとしまして、まぁ、そんな経緯がある。
能力発動中の彼女に、私に小さい頃からずっと憑いている霊がいる、と言われたことがある。
病気で、若くして亡くなった人で、だからこそ「一般的な男性の人生」を見たいのだとか。
そんな動機なので、悪さは一切しない。そばで見ているだけのようだ。
私も過去に、何度か能力者に診てもらったことがあるが、そのような存在のことは言われたことがなかった。
3歳位の時、親父の仕事の都合で1年だけ住んでいた町の駅前で、私を見つけたんだそうだ。
ちなみに、私が線路フェチなのも、その駅のせいである。
はたして、そのような理由で霊として存在し続けることが出来るのかわからないし、そもそも一時的なマイワイフの自称霊能力なのでかなり眉唾ではあるのだが、それにしては話がずいぶんと作り込まれているので、とりあえずは、疑わないことにしている。
そんな存在が常にそばにいると考えると、責任も感じてしまう。
一般的な男性の人生を、私は歩んでいるのだろうか。
彼が満足する人生を、見せてあげられているだろうか。
寿命を全うし、私が霊体になったら、待ってましたとばかりに、真っ先に言われそうである。
「失敗?ねぇ失敗?」
「どうだった?幸せだった?‘’あれ‘’で」
なお、いわゆる配偶者は、今はそのような能力は一切ないので、そんな存在の話も全く出てこなくなった。
なんなら、私の方がそういう方面に気を配っているぐらいである。
平均、というものは常に存在するが、平均的にこなすというのは、なかなか難しいんだなぁ、と思う、平均以下からのボヤキ。