あとで困ることを、なんでいま困ってるの?
目から鱗の、私の中の名言。
シチュエーションとしては、お弁当を持ってくるのを忘れて困っている子に、別の子が、なんで困っているのかを訊ねます。
あとで、お腹が空いちゃって困ると思うから…
そんな返答にたいしての、名言です。
出典は、以前お話した、私のバイブル的漫画です。
これが真理、というつもりはありません。
でも、時にはこの言葉を自分に投げ掛けて、先に進む勇気にする、ということをやってきました。
個人的な印象ですが、今の社会、後で困るから、という理由で、いま困っている人って、すごい多いと思うんですね。
その心理は正しくて、いま困っておいて正しく対処すれば後で困らなくて済みますし、後で実際に困る場合には、大抵、致命的な困惑です。致命的になる前に、今、困っておく。
大切なのは、困るだけではなく、なんらかの対策、対処を施すこと、それが、後で困ることを、いま困っておくことの意味です。
後でも困るのであれば、それは困り損ですね。
ただ、あまりに当たり前過ぎて、気付かなかった。そして、その当たり前がなかなか出来ない自分に気付いた。
その漫画では、身近な大人、カッコいい近所のおじさんが、たまたまを装って通りすがり、お弁当をくれることになります。
現実に、そんなカッコいい近所のおじさんはやってきません。また、一食程度ならどうにかなっても、これが、金銭、それも莫大な、となると、その困惑、恐怖は底知れない。
特に、お金にまつわる心配は、残念ながら今の日本では、時が進むごとに深刻になっていく。
いつしか、生まれ落ちたその瞬間から、後で困ることをいま困る生活になっていくのかもしれません。
いや、すでにそれは遡って親の世代に食い込んで、こんな世に生まれてもかわいそうだから生まないとか、そもそも親自身が既に困っているから子どもを生めないとか、そういう話になっている。
私にも、私の遺伝子を継ぐ存在がおりますが、彼ら、彼女らの目からは、今の社会がどう映っているのでしょう。
これが当たり前の世の中しか知らないから、かえって平気なんでしょうか。
なんか、深刻な話になっちゃいました。
このように深く広く考えさせてくれるのもまた、私のバイブルのすごいところです。