kekeの考えること

こういうことを考えてる人もいるんだなぁ

日宋。

2022年、米国と中国は対立の構図となっていて、日本は、立地のうえでは板挟みの状態と認識しています。

アジアの中堅以下の国々は皆、実際の政策などは置いておいても、同じような立場に置かれていると思います。

 

こんな時、つい、歴史の中で似たような構図がなかっただろうか、とか、あの時代に例えるとどうなるだろうか、といった妄想が働きます。

 

 

私は歴史に詳しいわけではないので、読んだことのある歴史小説の範囲でしかわかりません。

そんな中でも、中国の春秋時代に当てはめてみたりしています。

 

 

春秋時代と言えば紀元前の話なので、比べること自体どうなのか、とも思いますが、この春秋時代において二大国と言えば、晋と楚になるかと思います。

晋は当時の周王朝に属する国で、地図で言えば北側に位置し、楚は周王朝の外側の国で、南方に位置している。

 

二国の間には、周王朝の本拠である周も含め、周王朝に属する小国が幾つもあり、だいたいの場合において、楚が北上してそれら小国を侵し、晋がそれを助ける、というのが基本の構図です。時には周に連なる連合軍が楚に攻め入る、という場面もありますが。

 

 

周王朝、というものを、民主主義、と置き換えてみると、晋も小国達も、民主主義勢力、いわば西側諸国となります。

楚は、外側の国なので民主主義勢力圏にはおらず、そう考えると、晋は米国、楚は中国と置き換えることが出来るかと思います。

 

また、軍事行動の在り方も、晋のそれは今の米国に通ずるものがある。

攻められた国を守るとか、内乱が起きた国に介入するとか、悪い国を凝らしめるとか、それが建前や表向きであったとしても、行動としては似ています。

 

 

そんな中で、じゃぁ日本はどの国になるんだろうと。

 

日本は西側諸国、つまり周王朝に属する側ですが、国自体の歴史は古く、周王朝と置き換えてみた民主主義よりも、古い歴史がある。

つまり、周王朝以前からある国で、かつ、周王朝に属する小国が日本、ということになる。

 

 

すると、浮かび上がるのは、

 

 

という国です。

 

以前、このブログで「宋襄之仁」という話を書きましたが、まさにその宋です。宋襄とは、宋の襄公という君主のことですね。

keke.jp

 

宋の人々は、周王朝が興る前の王朝である、殷(商)の国の人々です。殷は周との決戦に敗れ、滅亡しました。その遺民が封じられた国が、宋です。なので宋襄も、殷王朝の血筋ということになります。

 

思えば、日本が長い鎖国を破られ、外国に散々にされた時。その時の外国というのは、全て、現在の西側諸国です。

 

周王朝に散々にやられ、後にその王朝下に属する、というのは、どことなく日本と似ているのではないか、と思います。また、時期は違いますが、日本もかつて、滅亡寸前まで追いやられたことがありました。殷は滅亡までいきましたけども。

 

 

さて。

 

この宋ですが、もうひとつ日本と似ているなぁ、と思える点がありまして。

 

晋と楚、二大国に挟まれ、小国達は、常に生き残りを賭けて「どちらに属くか」という判断を迫られてきました。

 

そんな中で、宋という国は、一貫して晋に属いていました。

 

日本の外交政策などには言及しませんが、日本は西側諸国として、一貫して米国です。実際の物理的距離としては、日本は中国の方が近く、その分、脅威に晒されながらも、今のところ、揺らいではいません。

この点も、宋という国と似ているなぁ、と思ったりするわけです。

 

 

殷という国の人は、これは確かな話ではないので噂話程度ですが、歴史を辿っていくと日本と繋がりがある、という話を聞いたことがあります。

全くの直系ではないにせよ、殷の滅亡と共に日本へ逃げた人達がいるのか、また違った人の移動があったのか。

 

殷は、青銅文化を発展させたり、発明好きでもあったようで、後の周王朝では再現出来ないような高度な技術を持っていたようで、そういった手先の器用さも、どことなく日本に通ずるものがあります。

外交には不器用さなどが見えるあたりも、日本の気風と通じているんじゃないかと。

 

そんなわけで、改めて宋という国に興味が湧く私です。

 

 

一方で、同じく板挟みの小国に、鄭という国がありましたが、こちらは宋とは正反対で、悪い言葉を使えば面従腹背、今日は晋に属き、明日には楚に属す、ということを繰り返した国です。

 

この鄭を比するとどこの国になるか…。

いや、それはやめておきましょう。なんとなく、ピンとくる現代の国家があったとすれば、おそらく私と同じ意見だと思います。

 

鄭は、名臣なども輩出しているのですがね。

 

ちなみに、名前が出てきた国で、後に統一国家を樹立した国はありません。

全て、春秋戦国時代に、滅んでいます。

これもまた、現在の行く末を占うのに、ひとつの素材になるかどうか。

 

 

以上、まるっと妄想な上、知る人があまり多くない(と思われる)歴史を取り上げてしまいました。

 

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

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